抱きしめてもらう?
会う日が決まり、考えました。
昔みたいになるつもりで彼は来るのか?
もし、そんなことになったら私は応えられるのか?
元彼が亡くなったとき、もう止そうと固く決心し、重度のセカンドバージン。
年齢のせいもあり、多分萎縮と乾燥も酷い。
きっと身体は応えられないだろう。第一、何歳だ?50代も後半。いい歳をして何考えてる?
ネットを見る。
高齢者はローションを使う?
買うか?いや、もう止めたんだ。
最近、このまま枯れるんだろうなと思っていて。そしたら私にとって最後の男って…彼だった。元彼と遠距離になってたときに、久しぶりに会った時だ。それが最後。そう思ったとき、亡くなった元彼には申し訳ないけど、私らしい、と思った。それもいいと思っていた。
結局、ローションを買うのは無しにした。もし、もし、そんな話になったら正直にもう出来ない身体だと言おう。でも、もし嫌でなければ抱きしめて欲しいと言おう。
ぎゅーっと抱きしめて欲しいと。
うん、それだけだ。
そんなことを考えて彼に会いに行きました。
仕事終わりに待ち合わせ。彼の車。
「久しぶり!」
「お互い歳とったね」
などと会話しながら食事へ。郊外の小さなイタリアンレストラン。コースを頼んでゆっくり会話。家族の話。同級生が亡くなった話。共通の友人の話等々。取り止めのない世間話だけど楽しい。この人と居ると楽だなぁって。
ゆっくり食事して、お喋りして2時間くらい。
帰ることになり、彼の車へ。
乗ると、車を走らせながら
「何時までに帰ればいいんだ?」と彼。
(あ、誘ってる)
「何時までってこともないけど帰ろう」と私。
すると、
「お前今彼氏居るのか?」だって。
「いないよぉ〜、そんなの」
「そうか。俺はいるぞ!2,5人くらい」
(おー頑張るねぇ。0,5はなんだ?)と思ったけれど、それは聞かず、もう出来ないと思うこと、多分身体が反応しないこと、だからセフレにもなれないこと、実は 最後の男は貴方だということ。考えてきたことを伝えました。
彼は「もったいない」「セフレっていうか…友達だな!友達!」
そういうのを世間ではセフレと言うんです。
だから、抱きしめて欲しい…と言おうと思ったら、
「なぁ、試してみないか、それ。」
「はぁ?試す?」
「なんなら今からでもいいぞ」
「いいや!無理無理!帰ろ、帰ろ!」
「絶対無理はしない。」
「ホントにもうお見せ出来る身体でもないのよ。胸は削げ落ちてるし。貴方萎えるよ。多分ローションかなんかないと無理だよ。」
「胸なんて関係ないよ。女性はそういうの気にするみたいだけど。ローションがいるんなら使えばいい。」
「えー…。」
「絶対無理はしない。なっ!ダメだったら2人で裸で抱き合って転がっててもいいじゃないか。」
「あーそれがいい」
なんて会話をしながら私の家付近。
仕事のスケジュールを確認して会う日を決めようとしていたけれど手帳が見つからず。
私は「また連絡するね。」と言って、最後に手をギュッとお互い握って帰途に着きました。
「また連絡する」は、もしかしたら連絡しないかもという意味もあります。
そして家に着いたらすぐに彼からメール。
今日のお礼と空いている日の連絡でした。
(こういうときは早いなぁ)
彼は楽しそうなこと、珍しいことに遭遇すると新しいオモチャを買ってもらった子供のようになります。その時の彼はわたしから見たら、まさにその状態。
私は仕事の予定を確認して改めて連絡しますと返信しました。
そこで気がついた!
抱きしめてもらうの忘れてた!
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