準備
抱きしめてもらうはずだったのに、彼の提案の受け答えに気をとられ、すっかり忘れて帰ってきてしまいました。
(試すねぇ…)
私も正直なところ興味がありました。
このまま枯れたくない、と言う思いも。
50代女のあがきというか、焦りだと思います。
翌日、会社で予定を確認する。確認する前から彼が言ってきた来週は無理だと分かっていた。会社の飲み会が入ってる。絶対出なきゃダメなヤツ。いくら子供が皆成人して比較的自由に動けるようになった身とは言え、1週間に2日夜外出するのは気がひける。でも多分後ろめたいという気持ちが大きいんだろう。本当に仕事の用だったら何とか出るようにするんだろうから。こんな倫理の垣根が低い私でも良心の呵責というものは最低限持ち合わせているみたい。
その次の週だったら…比較的出やすいな…って私、すっかりその気になってるじゃん!
自分に確認する。
(もう止めたんじゃなかった?)
彼の言葉を思い出す。
「いつ死ぬかも分からないんだぞ」
これは最近同級生が事故で亡くなったり、近しい友人の奥様が亡くなったから。
(そうだよね。あの時…って後悔したくないよね) だんだん自分に都合のいい思考に傾いていく。
結局、再来週ならとメールを送ってしまった。
彼から「よろしく!」
私、「私のほうがよろしくです」
「ちと緊張するよな」
「だいぶ緊張する!」という変なメールのやり取り。
そうは決めたものの、さぁ、どうしよう!
ローション…買わなきゃ。ネットで買えるけど…家族に見つかったらとか考える。いくら何でも言い訳がつかない。ドラッグストアで直接買った方が安全だと判断。
買った!!!超恥ずかしかったけど、そこはおばさん、平然を装いすまして買った。
5回分使い切りタイプ。使用期限がある。2020年9月まで。(2年間であと4回お願いねって言ってみるか)なんて考えて。
で、自分の身体を鏡で見る。胸がない。やっぱり恥ずかしい。この身体を見られるのか?
ナイトブラを買った。これはネット。少しでも?2週間でどうなるものでもないことは百も承知。
無駄毛の処理…ボディクリームで身体のお手入れ…下着は?何着て行く?等々…なにやってんだ私?
そして緊張の約束した日となりました。
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